空き地を月極駐車場にしたい場合どうしたら良いのか?

 

空地を何とか活用したい、と考えたときに、最も手っ取り早いのは「月極め駐車場」にすることかもしれません。
「月極め駐車場」なら初期投資もそれほど大きくなく、借り手さえ確保すれば、ある程度毎月一定の収入が見込めます。

 

ここでは空地を「月極め駐車場」として運用するにはどうすればいいか、みていきましょう。


月極め駐車場」を運営する流れ

 

ある程度整備をする

 

まず、土地の状態がどういう形なのか、砂利などの土地の場合でも、駐車場として貸すことはできますがさすがに「区画」「番号を振る」などは必要になります。
またその土地に囲いがないと、管理された駐車場だと認識してもらいづらいですので、フェンスなどは必要になるでしょう。
「区画」については、狭すぎても停めにくいですし、出入りのスペースもきちんと考えておかないと、気持ちよく借りてもらえなくなります。

 

またできるなら、砂利の状態より、「アスファルト」などで整備し、区画をきちんと白線と番号でわかるようにするほうがベターです。
フェンスには、「〇〇駐車場 問い合わせ先 〇×ー〇〇▽◆ー◇〇▲×」といったように、受付をするための電話番号を記載した看板も必要になります。

 

管理方法を検討する

 

運営や管理については自己で全て管理するか、不動産を介して募集管理してもらうかあるいは業務委託する、といった方法があります。
手取りとして一番多いのは、やはり自己で運営管理すること。
ただし、募集は駐車場の看板程度ですから、すぐに集客できるとは限らないこと、連絡をもらったら契約書を用意し、借主と取り交わし、延滞した場合も自分で督促の電話をしないといけないなど、手間や苦労が一番多いのもこの方法といえます。

 

不動産を介して募集してもらう場合は、地元の不動産会社に行き、駐車場の見取り図だとか、料金などを伝えてそこに来たユーザーを紹介してもらう、という感じになります。
募集部分だけ仲介し、賃料の振込からは自己管理という方法と、業者に賃料の徴収もお願いするというケースもあります。
仲介で借主が決まった場合は「仲介手数料」がだいたい賃料の1か月分くらいはかかりますから、ユーザー側からはちょっと損かな?と思われることもあります。

 

仲介とともに賃料の徴収もお願いする場合は、不動産業者に数%(割合は業者により異なる)手数料を持っていかれることが多いです。
それでも延滞の督促や管理など、煩わしい部分をサポートしてもらえるので楽といえば楽かもしれません。

 

またほかにも、その駐車場すべてを「業務委託契約」といった形で、看板の掲示や募集から賃料の管理、督促などまですべて代行してもらう、という方法も。
この場合も契約により内容は異なりますが、募集のためのチラシのポスティングなどから、契約、延滞の対応などすべての業務を代行してもらえるので、「収入はそこそこでもいいから手間をかけたくない」という方にはよいかもしれません。

 

確定申告も必要

 

「月極め駐車場」を運営する場合、賃料が入ることから、やはり事業として届け出をすることが必要になります。
例えば、1月1万円の駐車場を5台分ですべて埋まっていれば、月に5万円入ってくることになるので、年間にするとわりとまとまったお金になりますよね。
駐車場を始める、と決めた段階で、税務署に「開業届」を出して、青色申告ができるようにしておくほうが良いです。

 

青色申告で複式簿記をきちんと作り、確定申告をすれば、最大で65万所得から控除されますので、大きく税金をもっていかれなくて済みます。
駐車場の場合、固定資産税は減額などにはならないですが、整備などにかかったお金や、固定資産税なども、事業の経費として認めてもらえます。

 

「月極め駐車場」にリスクはないのか?

 

「月極め駐車場」は比較的初期投資も少なく、造作もそこまでする必要もないので、はじめやすい土地活用ではあります。
しかし問題がないわけではありません。
それはやはり、「借り手が必ずいるとは限らない」ということです。
今や若い人のなかには「免許をわざわざ取る意味がわからない」という方も多い時代。
2、30年前までは、20歳になったら免許を取るのが当たり前という感じでしたが、この状況ですので車を所有する人はだんだんと減る傾向です。

 

しかも最近の分譲のマンションは、100%以上駐車場を確保した物件がほとんどですし、一戸建てに至っては、2、3台車を停められるほどのスペースを確保したものも珍しくありません。
そういったことから、住まいと別にわざわざ駐車場を借りるというニーズそのものが、減少傾向というのは明白です。

 

ですのでもし「月極め駐車場」を考えているなら、そのエリアにニーズがあるかどうかを先にリサーチすべき。
リサーチ方法としては、周辺にある「月極め駐車場」を見て回り、「空きがあるかどうかを探る」ことや、不動産に出向き、状況を聞いてみるなどがよいでしょう。

 

まとめ 駐車場のニーズもない場合は手放すほうがよいことも

 

空地を駐車場とする場合、ある程度の大きさも必要ですし、せっかく運営しても借り手がいないエリアだったら無駄に散財したことになってしまいます。
まず駐車場としてニーズがあるかどうか、採算がとれるかどうかを熟慮すること。
厳しい場合で自分で家を建てるなどの予定がないなら、いっそ手放すほうがよいかもしれません。

 

駐車場を検討する前に、その土地が売れるのか、どのくらいの価値があるのかをある程度知っておくこともおススメです。