空き地を太陽光発電に活用するときの方法と注意点

 

それなりの広さの空地を所有していると、上物が建っていなければ、固定資産税もばかにならないですよね。
何か活用できないか?と考えたときに思いつくなかのひとつが「太陽光発電」。
大きな会社などはわざわざ郊外の安い土地を買い取って大規模な「メガソーラー」の設備を作るところもあるくらいですから、もしかしたらかなり儲かるの?と思ってしまいますね。

 

ここでは空地を太陽光発電で活用する方法や注意点などについて、みていきましょう。


 

太陽光発電の活用の流れ・ポイント

 

まずは太陽光発電の知識を得ること

 

なんとなく儲かりそう、とか、空地をそのまま遊ばしてるくらいなら…程度で、特に知識なく太陽光発電に乗り出すのはやや危険です。
ある程度太陽光発電に対する知識を得るよう、書籍を読んだり、複数の会社のパンフレットを取り寄せる、実際に運用している人に話を聞くなどすることがポイントです。
そうすることで、どのように進めれば効率よく、うまくやっていけるか、また気を付けなければならないことなども分かってきます。
設備の価格も性能も各社さまざまですので、まずそういったものを広く知るようにしましょう。

 

空き地は、太陽光発電でペイできる広さがあるか?

 

まず最初に考えなければならないのは、所有している土地の広さと日当たり具合です。
ある程度の広さがないと、太陽光発電は採算が取れないため、基準より狭い土地や、周りに建物が多く、日当たりが期待できないところはおススメできません。
産業用(10kw以上)で考えるのが基本ですので、その規模の設備を付けることを考えたら、空地の場合で150程度は必要といわれています。
これよりも狭い土地であれば、太陽光発電はあきらめたほうがよさそうです。

 

太陽光発電の導入費用はどのくらい?

 

10kw以上の太陽光発電システムの導入には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
導入コストについては、業者によって差があるものですがおおよその目安は以下のような感じです。

太陽光発電の導入費用

 
10〜19.9kw 32万円〜43万円/kw
20〜34.9kw 30万円〜42万円/kw
35〜39.9kw 32万円〜43万円/kw
40〜49.9kw 31万円〜41万円/k

 

 ※屋根や野立てな設置方法、業者により異なる

 

例えば10kwだとしたら、設置費用は300万〜430万程度かかる、ということですね。
なかなかのまとまったお金が必要、ということですね。

 

太陽光発電の設備費程度の蓄えはあるのか?

 

空地に太陽光発電の設備を付け、収入を得たい場合、ローンを組んで設置することも「できなくはない」ですが、おススメはできません。
なぜかというと、どんな優良な業者であっても、日照に大きく左右されるものですから、当初の説明通り、見込まれた発電量とは言えない場合もあるうえ、売電価格が変わるとか、状況が今後変化しないとも言えない部分もあるためです。
万が一最初に想定した計算とはずいぶん違ってしまったら、ローンがただ重くのしかかるだけになる可能性も無きにしも非ず。

 

ある程度の余裕資金のある状態から始めるほうが、万が一後々大きく状況が変化したとしても立て直しがききます。

 

太陽光発電の業者選び

 

太陽光発電の業者もかなりたくさんありますので、すぐにどこと決めず、じっくり比較すること。
業者は基本、いい面を全面に押し出してくる傾向がありますので、冷静に、複数の業者の設備や性能、価格、そしてアフターフォローまで比較すべきです。
設備の価格が安いから、記載上発電率がいいから、だけで選ぶのはやや危険です。
保証やアフターフォローがある業者を選んでおいたほうが、後々まで安心できるかもしれません。

 

運用し始めてからの注意点

 

数年前にはかなり補助金があったり、売電価格が高い時期がありましたが、現在は国からの設置に関する補助金もなく、売電価格も平成29年現在10kw以上の場合、21円+税となっています。
大きく取り上げられていた時期と比べると半値ほどになっており、さらに今後下がることはあっても上がることはないと言えそうな売電価格。
ですから先々値下がりしても採算がとれるかきちんと考えておく必要あり。
またパーツはパワーコンディショナー10年、太陽光パネル20年の耐用年数とされていることを考えると、この通りに劣化したらその頃に更新する必要が出てこないとも言えません。
そういったことも理解したうえで、導入するかどうかまずは考えておくべきでしょう。  

 

まとめ 導入は慎重に、10年後、20年後を想像して

 

空地の広さ、日照など立地条件が良ければ、空地にしておくよりも少しでもお金が入ってくるなら、と太陽光発電を検討するのもひとつかもしれません。
しかし実際に取り付けた場合の発電量や売電価格をきちんと把握し、実際の数値をもって計算してみないと、採算性にはやや疑問が残ります。
特に今後売電価格が下がり続けることは充分予想できますので、慎重に考えて検討するほうがよいでしょう。