土地とは縁があるからこそ出会うのです。

 

土地には縁があると思いませんか?

 

何故か自然と引き寄せられる様に行き着いた土地や、後から思えば縁だったのかな?

 

と思える出来事って多いと思うのです。


 

日本には万物に神が宿ると言われています。
そんな中でも大事に讃えられてきたのが「土地神様です」

 

土地神様と言われるくらいですからその土地に根付いた神様なのですが、様々な要因が有って、その土地へ引き寄せられる人、逆にその土地に合わない人なんかが出てきてしまうものです。

 

そんな現象は普段は感じないものですが、後で考えると「人と住む土地には縁があるものなんだな」と強く感じずにはいられないものです。

 

土地との縁は良いこともありますが、悪いパターンもあるというのは注意しておいたほうが良いです。
基本的に直感でこの場所が( ・∀・)イイ!!
と感じたのでしたら大丈夫ですが、何となく気になるけど、明確に良い部分が分からない何て言う土地には気を付けたほうが良いかもしれません。

土地との縁があるからこそ今の家に落ち着いたのです。(体験談)

私には、これも縁だなと感じた土地と出会いの話があります。

 

 

結婚後はずっとアパート暮らしでしたが、子どもが生まれてからは家を構えることを意識し始め、子どもの小学校入学までにはどこかで定住したいと考えるようになりました。

 

当初は、私の実家の近くに手ごろな家を探せば、子育ても心強いかと考えていたのですが、よく考えてみれば、私自身は自分の故郷に何の愛着も思い入れもないため、親が住んでいるということ以外、故郷に戻る意味はないということに気づき、それからは選択範囲をぐっと広げて日本全国から情報を集めました。

 

過疎地の市町村ではIターン者を受け入れる体制が整っているところも多く、ネットで情報が容易に収集できたため、本当にありがたかったです。

 

離島から山間部まで色々な地域が候補に挙がりましたが、結局主人の仕事の利便性とお互いの実家へのアクセスとを考えると、おのずと候補地は限られ、現在のところに白羽の矢が立ちました。

 

また夫婦ともに都会暮らしに興味がなく、畑や田んぼをやりながら田舎暮らしを楽しみたいと考えていましたが、その条件に合うところでもあったので、候補地は割とスムーズに決まったと思います。

 

この町へ決めてから物件選びが始まったのですが、コレが今住んでいる土地に決めるまでは、何故かトラブル等があり話がスンナリ通らずにいました。
このことも、今思えば湖の町は違うぞ!と言われていた気がします。

 

 

しかしそんな中から個々が良い!!と直感的に思わせてくれる土地を見つけたのです。

 

その市の関係窓口に問い合わせて、物件を見せていただきましたが、意外なことに売主の方がなかなか売ってくださろうとしませんでした。
その方も私たちと同じく他地域から転居してこられたのだそうですが、お仕事の都合で引っ越さざるを得なくなり、家と田畑を売ることにしたのだそうです。

 

聞けば、私たちの前にも何人もの方々が購入を申し出られたそうですが、決して首を縦に振らなかったとか。
お話を聞くにつれ、そのご夫婦はこの土地に並々ならぬ愛情と思い入れを持っておられることが分かりました。
そしてどうやら、一旦は売却を決心したものの、心のどこかで別荘として残しておきたいという希望も持っておられたようで、きっと、心を決めてからも後ろ髪を引かれる思いをずっと抱き続けておられたのでしょう。

 

それと同時に、購入希望者の人となりが分からなければ売ることはできないとも考えておられたようです。
隣にだれが住んでいるかもわからない都会と違って、良くも悪くも人間関係の濃厚な田舎のことですから、近所づきあいや地域の行事など、人によっては煩わしいとも思える付き合いごともそつなくこなしていける人でないと、自分たちの後釜には据えられないと考えておられたのでしょう。

 

そういうことが分かってきたため、それからは何かにつけては何度も何度もお宅に通って、他愛もないお話をすることを重ねてゆき、ようやくOKをもらえた時には、最初にお会いしてから半年以上が経過していました。

 

同時に、ほかの問題も浮上していました。
この家には農地がついていたのですが、というより、農地がついていたからこの家に決めたのですが、農地売買には地元の農業委員会で許可をもらう必要があるとのこと。
たとえ売主と飼い主が売買に同意したとしても、農業委員会で許可が出なければ売買は無効だともいわれ、農業委員会で諮られるというその日にはいつになく緊張したことを覚えています。
とにかく農業委員の方にお話だけはしておかないと、とアドバイスをしてくださった市のIターン希望者窓口の方と、地域の農業委員さんのオタクを一軒一軒おたずねして、「次回の農業委員会では何卒・・・」とお願いして回り、事前の根回しはしてあったのですが、最後の最後で何があるか分からないとも言われていたので本当に冷や汗ものでした。

 

もっとも、お会いした委員の方々は皆気さくで優しい方ばかりで、こちらがお願いしに上がったのに、帰り際にはお米やお野菜をいただいてしまい、恐縮したものですが。
銀行から住宅ローンを借り入れる際にも、家が古すぎる上に田舎過ぎて担保にならないと言われ、どうなることかとこちらでも冷や冷やしましたが、最終的には無事借り入れもでき、最後には思った通りに転居することができました。

 

あれからもう10年以上になりますが、振り返ってみれば、こうなるべくしてなったということなのかなと土地との縁を感じます。

 

現在は、希望通り畑と田圃を楽しみつつ、穏やかな日々を送れていて幸せです。