土地を維持するのに掛かるお金・税金は何があるの?
土地を持つということは、当初その土地を購入するための費用を払えば終わり、ということではすみません。
まず購入の際にも諸費用がかかりますし、その後その土地を自分の名義で持つのにも、あれこれ費用がかかります。
ではどういった費用が実際にかかってくるのか?
ここでは土地を維持するのにかかるお金について、みていきましょう。
土地を手に入れ、維持していくのにかかるお金とは
土地を購入した時にかかるお金
まずその土地を購入するのであれば、購入する金額のお金がかかるのは当然ですが、売買契約の際にも、契約書作成に当たって、費用が発生します。
これは不動産を介しての場合、その不動産で規定としている金額で、業者によって多少のばらつきがあるようです。
また親族間での売買の場合でも、不動産業者に契約書作成だけを依頼するケースもあるようですが、司法書士など、契約書作成の専門家に依頼し、対価を支払う、といったケースもあります。
取得時にかかる費用はおもに、以下のようなものがあります。
- 印紙税 … 1000万~5000万の土地なら1万円
- 登録免許税
- 不動産取得税
- 登録手続きを依頼した者への報酬
- 仲介の場合は仲介手数料 … 売買金額の3.24%+64800円(税込み)を上限とする
- 贈与の場合ものにより贈与税
- 固定資産税と都市計画税の清算分
ローンで購入の場合さらに以下のものがかかります。
- 印紙税 … ローン契約時 1000万~5000万の借り入れなら2万円
- 融資事務手数料
- ローン保証料
- 団体信用生命保険料
- 火災保険料
土地を維持し続けるのにかかるお金
次にその土地を維持し続けるために必要なお金を見ていきましょう。
1 固定資産税と都市計画税
その年の1月1日づけで所有者となっている人が支払義務のある税。
6月ごろに、納税義務者に納付書が送付されます。
固定資産税・都市計画税がいくらか、ということは「税額評価基準」により決まります。
具体的には、国土交通省により定められた「路線価」また不動産鑑定士によって評価された「不動産評価額」からはじきだされます。
((固定資産税評価額 ・ 都市計画税評価額)×70%)×1.4% … 納付税額
土地の場合、小規模住宅用地すなわち敷地面積が200㎡以下の土地は、税評価額は6分の1となっているいっぽう、敷地面積200㎡以上は3分の1で計算します。
固定資産税は毎年支払うお金で、おおよそ1年を4期に分けて期限が設けられています。
固定資産税が高額で、4期に分けて支払うのが厳しいという方もいます。
そういった場合、少し前までは、月割り、あるいは8回に分けて支払うことも可能だったのですが、本年平成29年からはやや厳しくなって、分割納付の場合も、4期の期日までに分割して支払うこと以外は「延滞金が発生する」ようになってしまっています。
筆者も実はそのような高額の固定資産税を支払っている人を知っているんですが、4期の期日で切られた「コンビニ納付書(30万円以下)」を役所に申し出て郵送してもらい、前倒しにて、クレジットカードからnanacoへチャージして納めているようです。
一般的には納付は口座引き落としか、銀行のみで支払う用紙ですので、手間をかけても節約したいという方は、役所に「コンビニ納付をしたいので」と申し出ましょう。
このほうが便利でオトクです。
2 維持管理費
固定資産税だけではなく、ただの更地の場合でも、維持管理費は諸々かかります。
アスファルトやコンクリートなどで整えていればいいですが、たいてい土地は活用を模索している間は「ありのまま」であることが多いですよね。
となるとアッという間に草が生え、また放置していると子供が遊んでトラブルになったり、犬の散歩や猫がうろついて糞尿を放置されたりすることも。
ですので諸々の維持管理費も想定しておかなければなりません。
- 土地に入られないようにする柵、管理地であることを示す看板などの費用
- 雑草が生えてきたらその刈り取りにかかる道具、雑草駆除の薬品の費用
- 清潔に管理するための清掃費用
- 遠隔地でご近所さんなど知人に維持管理をおまかせするなら、その管理に対する対価
ただ何も建っていない土地を維持するだけでも、諸々の諸経費がかかってしまうものだということは、認識しておくべきですね。
まとめ 更地でも取得維持していくには、結構費用がかかる
いったん土地を手に入れたら、毎年、また持ち続けている限り、あれこれ費用は出ていくものなんですね。
何もない更地なら、放置しててもいいのかな、とも思ってしまいますが、「管理している」ということが周囲に分かりにくいと、ごみを投げ入れられたりして、場合によっては不審火が発生なんてリスクも出てきます。
遠隔にあり自身で管理できない場合も、その土地周辺に暮らす知人などにときどき状況を聞くなどし、維持管理は適切に行う必要があるでしょう。