土地を「自己使用」するなら?その方法、考えておきたいことは?
遺産相続などで思わぬときに土地を相続されたら、何か活用したほうがいいのかと思案するものです。
立地的に自身が暮らしてきたエリアと近いなら、自分の家をそこに建てて暮らすのもいいですね。
でもこういったケースは、自分自身が土地を探して、理想的なところを見つけて家を建てるのとは、やや異なるもの。
ここでは譲り受けた土地を「自己使用」するなら、どんなことが想定されるか?気を付けておくべきポイントは何か、考えてみました。
気をつけておくべきポイント!
譲り受けた「土地」自分の理想とする場所・広さなのか?
譲り受けた土地ですから、自分がこの場所、と惚れ込んで手に入れた土地ではありませんよね。
またその土地の広さも、自分が家を建てることを想定していた広さだとは限りません。
意外に広い、という場合は、わざわざその土地いっぱいに物件を建ててしまうと、建築費用もかさんでよくないことも考えられますね。
想定より広い場合は、一部必要なところだけ使って家を建て、後は手放す、というのもいいかもしれません。
あるいは、空いている土地をコインパーキング、月極め駐車場にする、といった活用をするのも立地によってはいけそうですね。
すぐそばなら管理も自身の目が行き届くので何かといい状態が保てるのではないでしょうか。
そうすると、手放した土地の費用を家を建てる費用にも充てられますね。
また遺産相続の際に、まとまった現金も相続しているなら、広めの土地に自宅兼アパートのような物件を建てるというのもアリです。
ローンを組んで建てるという場合は、借入がうまくいかない場合もありますが、ある程度建築の費用が賄えるなら、自宅を手に入れアパート管理で収入を得られてプラスが出てくれそうですね。
自営なら店舗兼住宅なども
これから何か飲食店でもやろうか、といった夢をもっていた方なら、土地を譲り受けたらその場所で自宅と店舗を併用した物件を建てる、というのもいいかもしれませんね。
こういった物件ですと、仕事にもすぐ取り掛かれますし、家族がいるなら仕事をしつつも合間に面倒を見るなどということも可能です。
ただしお店をする、という場合は、実際に経験した方ならよくお分かりだと思いますが、立地条件がかなり大きく売り上げにも影響するため、その土地がそういった条件をしっかり満たしていなければ、ただ譲り受けた土地がその場所にあったので、とそこで検討するのはややリスクが高いと思われます。
よほど条件がいい、ということでなければ、その土地を売却した資金で、商いによい土地でスタートするほうが成功率は高くなるのではないでしょうか。
理想の土地があるなら買い替えるのもあり
逆に自身が想定している広さがない土地だったら、無理に狭小住宅を建てるよりも、思い切って売却し、次に理想の場所と広さの土地を購入するのに充てるほうが得策かもしれません。
また立地に関しても、譲り受けた土地ですと必ずしも自分が理想としていたものとは違うことが多いですから、いったん売却し、自分でここだと思える土地を再購入し家を建てる、ということを考えてもよいでしょう。
こういう場合は、先々そのように行動するつもりと分かっていて土地を持ったままでいると、税金だけはかかって損をしてしまいますので、先にどのくらいの値段で売れそうか、など調べておいてもいいですね。
まとめ 先祖の土地…こだわらなくてもいいなら最善策を
相続された土地ですと、どうしても先祖代々から引き継がれた土地だから…といった感覚が抜けない方もいるようです。
また場合によっては遺言のなかで、土地は売らないでくれ、と書き記されていることもあるとか。
このような場合は、立地条件などが伴わなくても、自分たちの家を建てるなどして活用していくべきなのかもしれません。
ただそういうこだわりを持たず、今後有効に皆が納得できるように活用したいと思うなら、ここでご紹介したようなさまざまな方向性で、柔軟に模索していってもよいのではないでしょうか。